東和銀行(群馬県前橋市)が事業運転資金などの名目で融資金をだまし取られた事件で、群馬県警捜査2課と高崎北署は1日、詐欺の疑いで、東京都足立区、アルバイト、男(59)と高崎市、元会社員、男(39)を再逮捕した。
2人の再逮捕容疑は共謀して2020年6月下旬、事業運転資金の借り入れ名目で、使い道を偽った申込書を同行に提出して1500万円の融資を申請し、1498万7147円をだまし取った疑い。
県警によると、アルバイト男は容疑を認め、元会社員男は「融資を受けたが、だましたつもりはない」と否認している。申し込んだのは、コロナ禍で売り上げが減った企業に一定期間無利子無担保で貸し出す県の「新型コロナウイルス感染症対応資金」だった。使い道に材料費や外注費、人件費などと記していた。元会社員男の口座に入った金の約半分がアルバイト男の管理する口座に移された。
2人は同年2月に県の「小規模企業事業資金」に虚偽の申請をして約1000万円をだまし取ったとする詐欺容疑で10月12日に逮捕された。県警は、元会社員男が借金返済や遊ぶ金のため、アルバイト男に再び融資を受けるよう相談して犯行に及んだとみている。
2人の犯行は4件あり被害は計5300万円に上るとみて裏付けを進める。さらにアルバイト男は複数の人物に虚偽の融資を受けさせた可能性がある。