次世代へ継承することが望ましい文化財の保護活用に役立てようと、群馬県は来年度、既存の文化財指定制度を補完する「登録制度」を創設する。指定制度のように金銭的な補助はないものの、県が一定の「お墨付き」を与えることで文化財の存在や価値をアピールしやすくする狙い。保存や管理に関する規制が比較的緩やかなため、活用に向けて建築物の一部を改修するなど柔軟な対応が可能なことも利点としている。

国登録の提案や商業活用も可能

 都道府県による登録制度は以前からあったが、2021年に文化財保護法が改正され、法に基づく制度となった。対象は①建造物などの有形文化財...