上毛新聞社(群馬県前橋市古市町、関口雅弘社長)は1日、JR新前橋駅前の本社敷地内にオフィスやマンションを併設した多目的複合施設「JOMOスクエア」を整備すると発表した。9階建て業務棟と15階建て住宅棟、6階建て駐車場棟を建設し、2025年5月の完成を目指す。業務棟の1階には周辺住民の社会教育活動や入居企業の研修などに使える「学びと交流の場」を設け、にぎわい創出につなげる。
業務棟は延べ床面積7862平方メートル。オフィスなどとして貸し出し、省エネ性能の高いビル「ZEB Ready(ゼブレディ)」の認証を取得する予定。1階には動画スタジオを設け、災害時には避難者も受け入れる。
住宅棟は延べ床面積4568平方メートル。全54戸を不動産事業を手掛けるオープンハウス・ディベロップメントが分譲する。11月末までに専用ホームページを開設して詳細を発表する。
駐車場棟は約460台を収容できる。
各棟はペデストリアンデッキ(空中歩廊)で結び、マンション住民や入居企業が駐車場棟を利用できるようにする。
上毛新聞社の旧本社や旧印刷工場、テナントビルのあった5775平方メートルを開発する。同社と他の地権者に、オープンハウス・ディベロップメントを加えた協議会で再開発事業として進める。総事業費は約60億円。「優良建築物等整備事業」の承認を受け、国と前橋市から事業費の約2割の補助を受ける予定。
現地はJR新前橋駅から徒歩2分、関越道前橋インターチェンジまで1.6キロと交通の利便性が高い。
1日に県庁で記者会見した関口社長は「施設を有効活用して地域の交流を活発化し、にぎわいを創出する」と意気込んだ。